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れるが、課税標準を所得のほか、資本及び労賃総額に求めており、明らかに所得に対する課税以外の部分を含んでいるにもかかわらず、この営業税をも協定の対象税目としたこと。
(c)ドイツ側が事業税を対象税目として含めることを強く要望したこと、及び配当、利子、使用料等に対する源泉地国課税につきドイツ側に譲歩を求める必要上、ドイツ側の要望をも認める必要があったこと。
(d)事業税自体としては、国内税制上、既に恒久的施設帰属方式が確定しているので、事業税を協定の対象としてもさして影響を受けないこと。
(e)事業税を協定の対象に含めるとともに、営業税をも対象税目とすることにより、恒久的施設帰属方式が不完全であるドイツの営業税が恒久的施設方式に縛られることになり、我が国としてはむしろ有利になること。
などの理由によるものであって、したがって、ドイツとの租税条約の名称も「所得に対する租税及びある種の他の租税に関する二重課税の回避のための日本国とドイツ連邦共和国との協定」となっている。
また、固定資産税は、一般対象税目に含めていないが、これは次のような理由による。
不動産に関する税の場合、各国ともその所在地で課税する限り、二重課税の問題は発生しない。たとえ、他方の国で不動産を保有する者に対し、ドイツの財産税のような人税が課されたり、取引の行われた場所で課税されるようなことがあったとしても、これらは固定資産税とは税の性格が違い、厳密には二重課税ではない。
船舶や航空機のような移動性の資産については、我が国においては、その主たる係留地において固定資産税を課すことになっており、一般的には、諸外国とも同様の取扱いをしているが、もし国によって、立寄先においても課税されることがある場合には、二重課税の問題として条約の対象とすることもあり得る。
しかしながら、我が国の固定資産税体系の大原則(資産所在地での課税)に対する特例を条約で定めることは適当ではないと考えられる。
なお、相手国に現在、地方所得税が存在しなくても、例えば、「現行の租税に加えて又はこれに代わってこの条約の署名の日の後に課される租税であって現行の租税と同一又はこれと実質的に類似するものについても適用する」というような規定を置き、将来相手国で税制改正が行われ、新たに地方所得税が新設されたとしても、その都度条約改正をすることなく、自動的に一般対象税目に含めるような便法がとられることがある。
(イ)国際運輸業所得
船舶又は航空機による国際運輸業については、相手国に恒久的施設が存在しても、その所在地国(本店等所在地国)でのみ課税することが、古くからの一般的慣行となっている。
これは第一に、国際間の人的、物的交流を促進する基幹産業である国際運輸業を助成、促進するという政策的配慮であり、第二に、この事業の特殊性として、多数の国の間を移動することが通常であるため、所得の源泉、帰属関係が明確でなく、源泉地国分の所得計算も技術的に困難であることが理由となっている。
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